2018年1月6日土曜日

関東での地震が頻発

年頭から関東での地震が頻発

2018年に入って、関東で立て続けてに地震の揺れを感じている。震度3以上だけでも、以下の通り。(1月1日から6日)


1月1日  千葉県東方沖   震度3   M4.4  (震源の深さ30Km
 1月2日  東京湾      震度3   M4.3   (震源の深さ50Km)
 15日   茨城県沖     震度5弱 M5.9  (震源の深さ30Km
 16日   千葉県北西部 ( 東京23区で震度4)M4.9 (震源の深さ70Km
 16日   伊豆半島東方沖 震度3   M4.1  (震源の深さ20Km
1月6日  伊豆半島東方沖 震度3   M4.4  (震源の深さ10Km


震源の深さは10Km~30Kmというのは浅い方でマグニチュード(地震のエネルギーの大きさ)が直接、震度に影響しているのが分かる。

政府内閣府の中央防災会議の発表(2017年)で、今後30年で震度6以上の地震が発生する確率は

千葉 85%
横浜 81%
東京 47%



という高確率であることを忘れてはならない。




地震発生高確率の地域

「地震の活動期に入った日本 2018年に危ないのはどこか?」(1月2AERA dot.)によると
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府の地震調査研究推進本部(地震本部)が「切迫している可能性がある」と予測する巨大地震の震源地は、北海道東部にある千島海溝沿い。マグニチュード(M8.8以上の巨大地震が、今後30年以内に最高40%の確率で起きるとした。十勝沖ではM8程度の地震が約70年前後の間隔で発生することが分かっている。しかも「約340年から380年間隔で根室沖地震と連動する」

「南海トラフは最大でM9クラスが70%、三陸沖北部から房総沖の海溝よりにかけては最大でM930%。それより規模は小さくなるが、茨城県沖では最大でM7.290%、相模トラフ沿いでは最大M7.370%あります」






さらに活断層型の地震となると、30年以内にM7以上の地震発生確率が3%以上なのは全部で25カ所にも及ぶ。阪神・淡路大震災のM7.3を上回る規模の地震が起きると予想される断層帯だけも、富士川河口(M8)、糸魚川―静岡構造線(M7.7)、島根県の弥栄(M7.7など全国に15か所。


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伊豆半島が危ない!?

さらにリポートは、伊豆諸島から小笠原にかけても雲行きが怪しいとする。
昨年の夏は鎌倉沖で頻繁に赤潮が発生しましたが、伊豆沖の海底火山の活動が活発になって海水温が上がったためとも言われています」(地震や火山活動に詳しいジャーナリストの有賀訓氏)

政府は過去の地震データが少ないという理由から、伊豆諸島南方域を長期評価の対象地域に含めていないが、このエリアを危険ゾーンと呼ぶ学者もいる。海洋地質学が専門で琉球大学名誉教授の木村政昭氏もその一人だ。

「太平洋プレートが西側へ動くと小笠原沖の火山が南から北へと順番に噴火し、やがてプレートの境界付近で大地震が起きます。074月に西之島で噴火が起き、その北にあるベヨネーズ列岩の火山活動も活発化していると考えると、最大でM8.5クラスの地震が発生してもおかしくありません。そうなれば高い確率で富士山も噴火するでしょう」

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ベヨネース列岩に噴火警報 伊豆諸島青ヶ島の南の海上保安が24日、上空から行った測で、伊豆諸島の青ヶ島の南の海域にある岩礁ベヨネース列岩で、海面の色が確認されました。は今後、小規模な海底噴火が発生する可能性があるとして、24日午後3時、ベヨネース列岩に噴火警報を発表し、周辺の海域では海底噴火に警戒するとともに、噴火による石などに注意するよう呼びかけています。庁) 
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MEGA地震予測は、測量工学の世界的権威で東京大名誉教授の村井俊治氏が立ち上げた民間会社「地震科学探査機構(JESEA)」(東京)が実施している。GPSなどを使い、的確な予測をしてきている。村上氏によると、



「これまでの観測では北茨城と筑波の間の高低差が大きくなっているほか、房総半島の銚子と館山の間の格差も広がっている。伊豆半島や駿河湾沿岸付近にも沈降が確認されていることなどから『南関東がおかしい』と判断せざるをえない。12月〜来年 (2018)1月にかけて、南関東で大きな地震が発生する可能性が極めて高い


としている。要注意だ。

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一般社団法人 災害支援団体 クラッシュジャパン
次期東京災害対策担当
日本防災士機構公認 防災士

栗原一芳 (くりはら かずよし)

contact@crashjapan.com









2017年7月29日土曜日

住民先行、行政後追い

防災は想定外をなくすこと

2011年3月11日、東日本大震災が起こり、福島第一原発に大きな被害が出た。あのような高さの津波は「想定外」だったと東電側は弁明した。しかし、その危険性を知りつつも対処しなかったという議論もある。同年、紀伊半島豪雨で水害、その後、広島の土砂災害、長野神城断層地震、常総市鬼怒川氾濫、熊本地震、福岡、大分大水害と自然災害に見舞われてきた。その度ごとに被災地でのマスコミのインタビューに答えて、被災者は口を揃えて「こんなことになるとは夢にも思わなかった。」「まさか、ここで。」「びっくりしました。」と答えている。



防災の仕事とは1つでも「想定外」をなくしていくことではないだろうか?自分は大丈夫。ここは大丈夫と安全バイアスが働き、災害を「自分」のこととは考えない傾向がある。あるいは、「行政がなんとかしてくれる」という非現実的な期待や甘えがある。今、求められるのは住民の防災意識と主体的な防災行動なのではないか?

災害大国日本では、災害はどこででも起こりうる。特に首都直下地震と南海トラフ地震は今後30年で70%という高確率で予測されている。その被害想定も詳しく出ている。都心南部地震(首都直下型地震)では、2万人以上の方が亡くなることが判っている!もはや「想定外」ではない。日本には2000本ほど活断層があると言われているが、実際、調査され、評価されているのは110本ほどにすぎない。見えない活断層はどこにでもあるとも言える。都心の真ん中を走っているかも知れないのだ。




地震災害だけではない。先日は福岡、大分の豪雨で大水害となり死者まで出た。この辺りで大雨になると大体の予測はできても記録的豪雨を降らせる「線状降水帯」は後から「ここで起こった」と言えても、前もってどこで発生するのかが分からない。大気の状態によって東京都心で起こることもあり得る。アスファルトの都心では排水が間に合わず道路や家屋の浸水、さらに地下街への浸水が起こる。豪雨水害もどこででも起こりうるのだ。


住民先行、行政後追い
地震、火山に関して言えば、「今までが静かすぎたので、『普通=本来の頻度』に戻りつつある」というのが専門家(武蔵野学院大学特任教授 島村英紀氏)の評価だとすれば、危険は迫っていると考えたほうがいい。それでは「備え」はどうなっているのだろう。




2017年7月11日に東京都庁を会場に「災害復興まちづくり支援機構」が主催して「第11回、専門家と考える災害への備え 地域防災編〜地域主体の防災、地域主体の復興」が開催された。筆者も参加した。印象に残ったのは東京大学生産技術研究所准教授の加藤孝明氏の講演だった。「自助」「共助」「公助」がナイスな掛け声に終わってないかという指摘である。加藤氏曰く

1.「自助」の無策
  実際は家具の固定も未だ4割の人はやっていない。緊急トイレの認識もま
  だ低い。
2.「共助」の自己満足
  地元の防災訓練に出てくる人は限られている。(しかも主体は高齢者)
  少数の決まった人たちで「やっている」とう自己満足に終わってないか?
3.「公助」の言い訳
  公立学校(多くは避難所となる)の耐震化も予算などの言い訳により未だ
  に5割しか進んでいない。

結局は住民が「自律的」に「内発的」に動くしかないと言うのだ。防災は地域を知ること。起こりうる地域の被害状況に関する共有認識を住民が主体的に立ち上がって持つようにすることが大事。災害リスクは上から与えられるものだけに頼らず、主体的にリサーチしてゆく。「住民先行」「行政後追い」が理想的な公助だという

実際、セミナーの後半は世田谷区や新宿区での取り組みが紹介された。世田谷区では区内の11の建築関係の団体が結集して平常時から社会貢献、そして、防災へと繋げている実例が紹介された。新宿区戸塚地区では「災害時支援ネットワーク」が形成されており、早稲田大学の学生も巻き込んで「事前復興まちづくりデータベース」つくりをしている。どちらも市民主体の防災活動である。

キリスト教界では地域で教団を超えた「教会防災ネットワーク」作りが始まっており、社協や地元消防署と連携しての「防災フェスタ」の開催などを行っている。


防災から支援、支援から復興へ 
防災、支援、復興(町づくり)は一連の出来事であり、切り離すことができない。まさに「防災」も「町づくり」なのであって、どういうコミュニティやネットワークを町に築いているかが町のレジリエンス(町の復興力)に直接関係してくるのだ。事前から顔の見えるネットワークがあると「支援」や「復興」が早いことは言うまでもないだろう。




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一般社団法人 災害支援団体 クラッシュ・ジャパン
次期東京災害対策担当
日本防災士機構公認 防災士

栗原一芳 (くりはら かずよし)
contact@crashjapan.com